【サービス】バッテリーパック、充電器など付属品のスペアやイヤホンマイクなどオプションのアクセサリーを注文したいのですが?

  • これらは部品ではなく商品ですから、サービスセンターでは販売していません。販売店でお求めください。品番はお問い合わせいただくか、このWebサイトの取扱製品欄でお使いの無線機の個別紹介ページにあるオプション欄をご覧ください。2010年以降の生産終了品も掲載しています。
    品番が分かれば、例えばEDC-**、EBP-**、EME-**** アルインコ、のようにインターネット検索すれば在庫をお持ちの販売店がたくさんヒットします。通販でお求めの場合も、この販売店リストに掲載されているお店の通販をご利用になることをお勧めします。
    イヤホンマイクのスポンジやゴム、電池フタのスペアなど消耗品は弊社電子事業部の直販サイト「アルインコインカムショップ」でもお求めいただけます。

【ハム】EJ-41UやEJ-50UのTNCユニットでパケットモードを申請したいのですが?

  • 技術基準適合の認定基準の変更から、これらユニットボードを装着する機種によって申請方法が変わります。

    (1) DR135-435D/H / DR120-420D/H / DR620D/Hの全バージョン*は、オプションのTNCボードを装着して使える電波型式F1D/F2Dでも技適認定が下りているので、該当機種の取扱説明書にあるように新規に開局するときや無線機を新規に追加申請するときはボードを内蔵して4VF(4アマ)か、3VF(3アマ以上)で、使用する電波型式はF3E/F1D/F2Dと記載してください。保証認定は不要です。
    *ご注意:DR120/420のDX/HX, 及びDR620のDV/HVは下記の(2)のDR635同様、保証認定が必要です。正確な機種名は保証書の印字、又は製品に貼付の製造番号銘板に記載されています。

    既に免許を受けたこれらの機種に後からボードを装着するときは、20W機であれば電波型式の追加として(技適トランシーバーの一部改造として)手数料無料で直接総合通信局に変更手続きができます。50W機の場合は、技適機種の一部改造として保証認定が必要です。

    (2)DR635DV/HVからは技適の基準が変わり、EJ-50Uを装着すると技適品の一部改造扱いとなり、保証認定が必要となりました。現在は版を改めておりますが、旧製品の説明書で「保証認定が不要」と記載がある物は間違いです。お詫びして訂正致します。

    新規開局、増設、変更いずれも該当する無線局申請書に付属の記入方法説明書で「保証認定を受ける」「技適機種を改造」の流れに従って記入してください。一括記載コードは4VF(4アマ)か、3VF(3アマ以上)で、使用する電波型式はF3E/F1D/F2Dとなります。尚、Dバージョンの20W機であれば最初に技適でF3Eだけを申請し、免許が下りてからボードを装着、電波型式の追加としてF1DとF2Dを申請すれば、許可されたトランシーバーの一部改造として手数料無料で直接総合通信局に変更手続きができます。

    EJ-41U/50Uの規格はこちらのPDFにある送信機系統図に記載されていますので、ご参照の上、送信機系統図上に書き写してご利用ください。(127KB)

    もし申請書の記入方法にご不明な点がありましたら、認定機関に直接、事前にご相談される事をお勧めします。

【DCR】DJ-DP10は1Wの無線機なのに、登録申請の「周波数および空中線電力」の項目に5Wと書くのはなぜですか?

  • こう書いておけば、包括登録で後日5W機を追加するとき登録状の変更をする必要が無いためです。但し、個別登録で1台だけDP10を申請するときは1Wと記載してください。

【無線機全般】バッテリーセーブ機能(BS機能)とはどういうものですか?エコモードって?

  • 電池で駆動するFMモードやデジタルモードのほとんどの携帯型無線機にはバッテリーセーブ機能が搭載されています。これは見た目にはわからないように、無線機の回路に流れる電流を一定のサイクルで自動的にオンオフすることで、オフにしている部分の電気をセーブする機能です。10mSec~100mSecの単位でパッパッとオンオフを切り替えるのが通常の動作ですが、昨今の機種では敢えてもっと長めのサイクルも選べるエコモードを搭載するものもあります。

    弊社のアナログの特小無線機、アマチュア無線機、ハンディレシーバーではBSオンが工場出荷の初期値になっています。多くの機種でBSが動作しているときはBSマークのアイコンを液晶に表示させ、BSのオンオフはセットモードで切り替えられるようにしています。

    電池が長持ちするのは大きなメリットですが、以下のようなデメリットもあります。
    ・オフサイクルの時に信号を受信しても、受信回路が動かないのでオンサイクルになるまでの時間、音声が出ない「頭切れ」が起きます。エコモードはこの頭切れが通常モードより頻繁に、長い時間起きる可能性があります。但し一度信号を受信したら、その信号が消えても数秒程度はバッテリーセーブ動作に入らないので、テキパキ通信している間は頭切れは起きません。しばらく通話が無かった状態から通話を始めるときは、送信ボタンを押してから一呼吸おいて話し出すと頭切れを避けることができます。
    ・上記と同じ理由でオフサイクルの時にデジタル音声通信の信号を受信すると、デジタル信号の頭にあるユーザーコードのようなデータ情報が欠落して相手の無線機に認識されず、後ろの音声情報部分全体も無視されることがあります。このため、デジタル通信の機種では工場出荷時はBSオフが初期値になっていたり、BS機能自体が搭載されていないものもあります。また、データ通信(アマチュア無線のパケット通信や航空無線のACARSデータ受信なども含む)でもデータが欠落して正しい情報交換ができないので、BS機能はオフにします。
    ・スキャン中や、同時通話時・受信中・スケルチオフなどで音声が出っぱなしの状態の時はBS機能は働きません。

    車載機や固定機は電池を気にする必要が無いので、通常はBS機能は搭載されません。

【電源機器】旧製品のメーターが壊れました。本体は動いているのですが、修理はできますか?

  • 可動部品なので消耗しやすいアナログメーターですがこちらの一番下でご案内しておりますように、一部の機種を除いて旧機種のメーターは在庫が無くなり、修理サービスも受付を終了させて頂きました。昨今はメーターの部品代と同じ千五百円も出せば、小型のテスターが簡単に入手できます。それをメーター代わりに電源の端子につないでおけば正確に電流や電圧をモニターできます。
    現行製品はもちろんメーターの交換修理が可能ですが、千五百~三千円の部品代の他に5千~8千円程度の修理技術料が掛かります。メーター故障だけであれば現行品もテスターで代用すればお得です。メーターの消耗が他の不具合を誘発することはありません。

【電源機器】DM330MVで漏電を感じます。故障ですか?

  • 運用中、無線機と電源を同時に触ると漏電を感じる、というお問い合わせがありますが、電源の筐体を正しくアースした状態で発生しているので無ければ、異常ではありません。電位の異なる機器(電源と電源、電源と無線機)を触ると、機器間の電位差から電流が人体を通じて流れるために感じるビリビリ、です。弊社ではDM330MVの出荷前検査で絶縁耐圧試験機を使用して国際指標IEC-479-1が規定する感電項目の「通常は有害な生理学的影響がない」0.5mAを下回ることを確認しています。

    たとえば機器の筐体のGND端子とベランダの手摺りやコンセントのアース端子間の電位をテスターで測定すると約45V~90Vacの電圧が計測できます。これは、電源回路の入力部のコモンモードフィルターに使用するコンデンサー(Yコンデンサーとも呼ばれます)によるもので、ACラインとGND間に挿入して、AC電源コードなどをアンテナの代わりとして流れる高周波成分を取り除く為に使用するものです。この電位を下げる最良の方法は、DM330MVのGND端子に良好なアースを接続する事です。

    DM330MVに限らず、安定化電源をご利用になる場合は無線機などの接続機器と重ねたり、お互いの筐体が接触した状態で設置すると、電位差によりお互いの機器に悪影響を与える原因となることがありますのでご注意ください。

    但しアースを接続していても電源装置のボディに触れて感電する場合は、故障の疑いがありますので弊社に点検修理をご用命ください。(例えば電源ケーブルの被膜がはがれて線材が露出したところを触ると感電するように、どのような家電製品でも故障は漏電の原因になります。)

    なお、無線機と電源は独立して接地するのが最良です。接地無しで無線機と電源の接地端子を接続するのは前述の接触と同じですから、おやめください。

【サービス】取扱説明書の入手方法を教えてください。

  • ご購入前や操作方法を忘れたときの参考用には、こちらから説明書をご覧頂けます。現行製品すべてと生産終了機種の中でもリクエストが多い機種を掲載しています。また生産終了から時間が経つ製品は、当時インターネット通信料が高価でダウンロードに時間がかかった事情から安全と取扱に関する注意事項のページなど操作に関係しないページを割愛したものもございます。印刷物をそのままスキャンしただけになっており見にくいものもございますが、ご容赦ください。

    取扱説明書ダウンロードページに掲載していない、かなり以前の機種も説明書類をスキャンしてPDF化したデータがあり、Eメールに添付であれば無償でご提供します。電子事業部のお問い合わせフォームからご請求ください。尚、有償と言えども紙にコピーしたものは販売致しておりません。
    【お願い】メール添付資料をご請求になる時は、インターネットプロバイダーの発行する、パソコンのメールアドレスをお使いください。フリーメールアドレス、携帯電話のメールアドレスは多くが未達になっています。

    説明書類で在庫のあるものはスペア部品と同様に有償で販売しています。このWebサイトでご紹介している現行製品は全て在庫がございますが、製造を終了してから時間が経つ製品についてはご希望にお応えできない場合がございますので予めご了承ください。

    ●価格
    * DJ-P30R,P101R等屋外設置用中継器:2,200円(本体2,000円)
    * DX-SR9(DX-SR8用にも使えます)/DX-R8/DJ-BU70D、DR-BU60Dなど簡易無線免許局:1,100円(本体1,000円)
    * 上記を除く全機種共通(受信機に付属の周波数帳や製造を終了した機種も含む):550円(本体500円)

    ※ 電源や一部の特小無線機など1枚物の説明書も550円です。これらはWebサイトからのダウンロードやコピーをお勧めします。これは印刷物の価格というよりも、倉庫からの出庫、事務処理、発送にかかる手間の管理費用のご請求とお考えください。

    ●ご注文
    正確に機種名をお申し添えの上、販売店にご注文ください。

    お近くに販売店が無い場合は弊社直販サイト「アルインコインカムショップ」をご利用ください。
    注文方法は特注部品と同じです。こちらをご参照ください。発送手数料440円、代引きであれば1,320円(発送手数料本体1,000円+代引き手数料本体200円)を別途申し受けます。

【DCR】デジ簡登録局トランシーバーのアンテナについて教えてください。自分が使いたいタイプが無いので自作しても良いですか?アルインコのデジ簡に使ってよいアンテナはどれですか?

  • 弊社が技術基準適合申請書類に記載した型式と利得が合致する、アンテナメーカーが製造するデジタル簡易無線登録局用のアンテナ、または無線機メーカー純正の付属品ホイップアンテナをお使いください。アマチュア無線のように、型式や利得に制限なく自由にアンテナを接続することはできません。

    どのタイプのアンテナが良いかは、「どこに設置して、誰と通話するのか」によって変わります。決まった1局とだけ通話するなら指向性がある八木のようなアンテナを使うと、1方向にだけ効率よく届くうえ、方向が違う局の混信を低減できます。逆に不特定多数の場所や移動する局と通話するときは、全方向の電波を同じように受けるコリニアのような無指向性アンテナが便利です。基本は「利得」の数字が高いほど高性能で通話距離が延びますが、例えば高利得のコリニアアンテナを山頂のような高いところに設置すると関係のない超遠距離の局がよく聞こえても、ふもとの局と通話しにくくなるようなことも起こり得ます。

    アンテナは無線通信で一番大事な装置です。無線機が良くてもアンテナがお粗末ではまともな通信はできません。推奨される同軸ケーブルの長さや太さ、必要な取り付け金具や使う工具のことなどもありますから、外部アンテナの設置や購入については無線機販売店かアンテナメーカーに「デジタル簡易無線登録局をこんな用途に使いたい。どんなアンテナがいいでしょうか?」とご相談になるのが一番の早道です。また、デジタル簡易無線には登録ではなく免許が必要な「460MHz帯免許局 種別3B」があります。免許局のアンテナは登録局用とは異なるので注意してください。

    ハンディ機に付属する無線機メーカー純正品のアンテナは電気・機構的に相性があります。単純に勘合しないことがあるだけでなく、例えば発熱して使えないとか、通話距離が短くなるようなことが起こります。従い、無線機メーカーが標準採用するゴムアンテナ(ホイップアンテナ)はそのメーカーの適合機種専用と考えておく方が無難です。又、同様の理由で外部アンテナを接続するのに変換コネクターをお使いの時も、勘合上の問題が無いか良くお確かめください。

    弊社製のデジタル簡易無線登録局にお使い頂けるアンテナの型式と利得(PDF)はこちらです。機種により異なりますのでご注意ください。
    DJ-DP10/DP50H/DPS50/DR-DP50M/M50
    DJ-DPS70/S71
    DJ-DPX1/DPX2(表にはDJ-DPX1とだけ書かれていますがDPX2も共通です)
    DR-DPM60/M61(表にはDR-DPM60とだけ書かれていますがM61も共通です)

【電源機器】DC/DCコンバーターはDC12Vなら、どんなカー用品にも対応するの?

  • 近年の車載用機器は非常に多様化しています。カーナビやオーディオ製品に限らずメモリーバックアップと連動して動作する物や、ACCポジションと連動する物など、自動車側の電源供給動作に依存するものが増えています。

    弊社製DC/DCコンバーターはメモリーバックアップ(本体スイッチのON/OFFに関わらず僅かな12V電流を流し、ナビやステレオの設定を消去しないようにする常時電源)出力端子を備える物がありますが、バッテリー上がりを防止する意味から僅かな電流しか取り出せないようになっています。大きな電流を流す動作はACC連動や本体上のメインスイッチで行います。バッテリー直結ができる接続機器は自由に電流が取り出せますが、DC/DCコンバーターはオンかオフかで電流の量が変わります。

    このような動作に対応するかどうかは接続側の機器のメーカーやカー用品の販売店などにお尋ねください。

    DT-712BやDT-715B、DT-840MなどACC連動機能が無いタイプは、メモリーバックアップ出力端子で取れる電流はごく僅かです。最近のカーステレオは以前のようなメモリー保持の専用ラインが出ていないものが殆どですから、これらは無線機のようにバックアップを必要としない機器専用とお考えください。

    【ご注意】
    近年の12V車用のカーナビ(ナビ)の接続には注意が必要です。


    ・ナビの機種によっては電源オンからバックアップや電源をオフに移行するときの処理に、電源が入ったときと同程度の数アンペアの電流が最長で数分程度必要なものがあります。この場合、DC/DCコンバーターがバックアップの微弱電流に切り替わると、ナビは処理をするための電流が足りなくなって、双方の誤動作や故障の原因となります。(同様の理由から、付け替えで不用意にバッテリーから外したり、バッテリー上がりのあとにカーナビが起動しなくなる場合もあるようです。)
    ・このような近年のナビのバックアップ動作に起因する不具合は、電源の修理以上の責は負いかねます。尚、保証期間を終了したものは有償修理とさせていただきます。
    ・新しいナビをお求めや付け替えの際は、必ず事前にACC電源やバックアップ電源をオフにした直後の動作についてカーナビメーカーにご確認頂くようお願いいたします。弊社にカーナビについてお問い合わせいただいても、お答えは致しかねますのでご理解ください。

【ハム】10F1Eや20F1Eモードのデジタル音声通信、バンドプラン上の割り当てはどこですか?

  • F1EはF3E=FM電話、と同じバンドで運用できます。

    ※F1E デジタル音声通信は占有帯域幅(弊社の10F1E又は20F1Eモードの場合は10/20kHz)がそのバンドに割り当てられている範囲内であれば、FM電話及び全電波形式(実験・研究用含む)が許可されている部分で使用出来ます。

    ※一般的に目にするアマチュア局向けバンドプランに記載の有る「広帯域デジタル」に当たる部分にはF1D/F2D/G1B/G1D(パケットやデータ通信)が割り当てられています。

    F=周波数変調、1=単一CHデジタル、E=電話、つまり「F1EもF3EとおなじFM系電話」、とお考え下さい。詳しくは総務省やJARLのWebサイトにあるバンドプラン表をご参照ください。現在はバンドプラン遵守が義務付けられていますので、十分ご注意ください。

【無線機全般】無線機やレシーバーを運転中に使うときの注意点はありますか?

  • 運転中に携帯型無線機を直接手に持って通話すると、携帯電話同様に罰せられます。

    *無線機を操作したり表示を見たりするときは、カーラジオや携帯電話同様、必ず安全な場所に自動車を停車させてからにしてください。。
    *外の音が聞こえないような大音量でスピーカーを鳴らしたり、運転中にイヤホンやヘッドホンなどを使ったりすることも安全運転上の理由から制限・規制されている地域があります。
    *車載無線機のハンドマイクやハンディ無線機用のスピーカーマイクを使用することは制限されていませんが、操作パネルを注視していると脇見運転として違反対象になります。

    いずれの場合も運転中は常に安全運転を最優先して頂くようお願い致します。

【特小】DJ-P21のパーソナルモード(個別呼び出しモード)の設定方法が分かりません。

  • DJ-P21 には、自分を含む 4 人までのグループ内で、一斉に自分を除く3人に呼びかけるほか、特定の相手だけをワンタッチで呼び出せる「パーソナルモード」機能が搭載されています。この機能を利用すれば、例えばご家庭ではお部屋を結ぶ無線インターフォン、お出かけの時は便利な無線機と使い分けることが出来たり、ビジネスシーンでも特定のオペレーターを呼び出せる大変便利なツールとしてお使い頂けたり、お役に立つ機能と存じます。本書はこの機能をお使いになる前に、呼び出しボタンに通話相手の DJ-P21 をお互いに登録しあう手順と、通話をする際の手順について、附属の取り扱い説明書に基づきながら、ここに改めてご説明申し上げます。お手元に、附属の説明書をご用意下さい。

    ステップ1 : 通信相手の DJ-P21 を自分の DJ-P21 に登録する。
    説明書では、お分かりに成り易いように子供とお父さんの絵を使っています。説明書にも子供と父の顔の絵が随所に見られますが、これは2台の DJ-P21 、子供のもの( A 機)と父のもの( B 機)を表しています。手順中、この絵が変わるときは DJ-P21 も絵に該当するもの( A,B )に換えて下さい。

    では、実際に登録を始めましょう。まず子供(以下 A 機)と父(以下 B 機)を、説明書 P. 53 初期化の登録消去を参考にリセットします。電源 OFF 状態で、 F ボタンとダイヤルを押しながら電源を ON にすると、表示に小さなバーが現れます。 F ボタンとダイヤルから手を離すと「ピッポピ」音がして「 t 」「1」が表示され、初期状態になります。一旦電源を切って( OFF )下さい。

    次に P.33 「使用前の準備」をご覧下さい。(1)の「パーソナルモードに切り替える」の手順通りに操作されればすぐ「ピッポピ」音に続き「 P 」「1」表示が現れ、パーソナルモードの設定メニューに入れます。ここでは A,B 両機に同じ操作をして頂けば、 CH1 にお互いを登録しあうことが出来ます。試しにやってみようということでしたらここで敢えて CH を合わせる必要は有りません。電源は ON のままです。

    次は P. 34に沿って CH1 にパーソナルモードでの通話が出来るよう A,B 機を設定します。まず A 機の PTT キー(左横のグレーのゴムボタン)を一度押し、すぐ離して下さい 。 B 機が「ピピピピピ」と鳴り、続いて A 機も「ピピピ」と鳴ります。

    このとき A 機は点(ドット)が出たあと1が表示されます。 B 機は異なった数字が順に表示されています。この B 機の1ボタン(縦3つに並ぶボタンの一番上)を押して下さい 。「ピー」音が鳴り、「1」が表示され、数秒後に消えます。このとき A 機側でも1が表示され、すぐに消えます。 5 秒ほど放置します 。 今度は B 機側から同じように PTT を押し、 A 機側で数字が変わって行く間に1ボタンを押します 。これで設定は終了です。キー操作が遅いと設定出来ません。その時は下線部分だけ読みながらやり直して下さい。

    ステップ2 : パーソナルモードで通信する
    P.35 をご覧下さい。パーソナルモードでは「通話を始める前に呼び出し音で特定の相手を呼び出す」と「直接特定の相手に話し掛ける」の 2 つの方法で通話を始めることが出来ます。 A 機が B 機を呼び出す例をご説明します。

    ・通話を始める前に、電話のような「ピロピロピロ、ピロピロピロ」音で相手を呼び、それに相手が応答し通話を始める、「呼び出し」>「応答」モードの使い方

    1: A 機の1ボタンを押し、すぐに離す。「ピピピ」音が鳴り「1」が表示され、消える。これで「1」の相手を呼び出している事が分かります。

    2: A 機のピピピが鳴り止むと同時に B 機の「ピロピロピロ、ピロピロピロ」が鳴り始め、同時に「1」表示が点滅を始めます。これで「1」に呼ばれたことが分かります。

    B 機が A 機に応答し、その後 A=B 間で通話を始めるにはお互いに「1」ボタンを PTT ボタンのようにして話して下さい(1ボタンを押して送信、離して受信)。会話が切れ、5秒以上経つと又、呼び出し音が鳴らせる初期状態に戻ります。逆に通話が続いている間はいちいち呼び出し音は鳴りません。

    ・いきなり音声で相手に呼びかけ、そのまま通話を始める

    A 機の1ボタンを押し続けます。 2 秒程度経つと「ピピ」音がし、「1」表示が現れます。「1」が現れたら話して下さい。それ以前に話し掛けても B 機側で受信の準備が整って居ない為、話の頭が途切れて受信されますのでご注意下さい。 B 機側では「1」が点滅し、自動的に受信が開始されスピーカーから音が出るので呼び出されたことが分かります。 B 機が A 機に応答し、その後 A=B 間で通話を始めるにはお互いに「1」ボタンを PTT ボタンのようにして話して下さい(1ボタンを押して送信、離して受信)。この状態では送受信は遅延無く切り替わりますが、会話が切れ5秒以上経つと又、初期状態に戻りますので 、新たに「ピピ」音が鳴るまで話し掛けないで下さい。

    基本は以上です。従来の特定小電力無線機のスタイルになれていると、つい PTT キーを押してしまい勝ちですが、 PTT を押すと誰彼かまわず呼び出す通信モードになります。 P.37 の全員呼び出しの説明をお読み下さい。ここでも PTT を一度押して離すとピロピロピロで呼び出す「呼び出しモード」と、いきなり通話を始める PTT 押しつづけのモードの二つが選べます。

    ステップ3 : 複数の相手を登録し、通話する
    ここでは C 機、 D 機にも A 機、 B 機を登録しあい、3- 4 台でパーソナルモードをご使用頂く方法をご説明します。P.36 をご覧下さい。設定はステップ1の繰り返しです。登録するボタンを「1」「2」「3」と置き換えるだけです。「あれ、ボタンが3つなのにどうして4人で使えるの?」とお考えでしょうが、実は4人目は自分、自分を呼び出す必要は無いのです。従って、自分のボタンに登録するのは残りの3人の DJ-P21 だけです。

    このため、3-4人のグループの DJ-P21 を設定するときは、 P.32 のフェイスシートの活用をご覧の上、それぞれの DJ - P21 に例えば:

    太郎の P21 ( A 機) :  1=パパ (B)  2=ママ (C)  3=花子 (D)
    パパの P21 ( B 機) :  1=太郎 (A)  2=ママ (C)  3=花子 (D)
    ママの P21 ( C 機) : 1=太郎 (A)  2=パパ (B)  3=花子 (D)
    花子の P21 ( D 機) :  1=太郎 (A)  2=ママ (C)  3=パパ (B)

    というように名前や部署名などを記入してから登録して行けば混乱は少なくなるでしょう。

    * A 機の PTT キー(左横のグレーのゴムボタン)を一旦押し、すぐ離して下さい。
    * B 機、 C 機、 D 機それぞれの1ボタン(縦3つに並ぶボタンの一番上)を押して下さい。
    * 5 秒ほど放置します。
    *今度は B 機、 C 機、 D 機側から1台づつ、 PTT を押し、 A 機側で数字が変わって行く間に1ボタンを押す動作を繰り返します。これを B,C,D 機についても上記のリストのようなボタン割り当てになるよう繰り返し行って下さい。

    通話も基本は A と B 間に同じです。呼び出したい相手のボタンを押すか押しつづけ、好みのモードで通話を開始します。

    もしお分かりに成り難い点が有りましたら、販売店又は弊社までお問い合わせ下さい。
    アルインコ株式会社 電子事業部

【受信機】盗聴器発見機能って何ですか?

  • 人のプライバシーを侵害し、情報を盗む手段には立ち話を盗み聞きするような原始的なものから、電波を使うもの、PCの無線LANのハッキング、画像盗撮などさまざまな方法が有り、社会問題化しています。弊社のワイドバンドレシーバーはこれらの中でもポピュラーな、アナログ音声の電波を使う盗聴器の発見に使用することができます。

    意図的に盗聴器として作られたものの他、介護用のケアモニター、ベビーモニター等の周波数も音を電波で飛ばす関係上、時に盗聴者が悪意を持って受信する対象となりえますが、弊社製品にはすでにこれらの機器で使われている代表的な周波数をメモリーさせてあり、弊社特許の各種機能を使って初歩的な盗聴器発見や、自分が意識していない電波を通じたプライバシーの漏洩がないかどうかのチェックを容易に行う事ができます。またDJ-X2000やX11にはさらに高度な、電界強度計や瞬間同調といった機能も搭載され、プロの盗聴器発見業者にも多数お使いいただいています。 

    但し、これらの機能は無線機・周辺機器の高度な使い方や、電波一般に関する知識等のノウハウと合わせて初めて一層高精度な探知が可能になるのであって、電波の知識が全くない方が高価なハイエンド機を買ったからといってプロのような精度での盗聴器発見はできません。

    インターネット上にこれらセキュリティに関する情報はたくさん有りますから、ご不明な点などは「盗聴」「電波」などをキーワードに検索してください。尚、市販されている盗聴器となりうる無線機器の多くは非合法な規格のものですから、それらを仕掛けることは違法です。

    弊社は盗聴器メーカーではありません。盗聴という行為自体に対するお問い合せへのサポートも一切行っておりません。盗聴器を発見できなかったことに対する補償もありません。情報漏えいの疑いを強くお持ちの方は探偵社など専門家にご相談されることをお勧めします。

【修理】自宅まで修理に来てもらえるんですか?修理中の代替え機は借りられるの?

  • 誠に申し訳ございませんが、弊社製品は下記の理由で出張修理、及び修理中にお使い頂く代替機のお貸し出しは行っておりません。

    * 修理には測定機器類、特殊な工具(治具)や部品が必要であるため、外部での修理は困難です。また、出張修理に掛かる交通費などの費用を修理代に含めると、多くの製品は新品に買い替えるほうが安くなってしまいます。
    * 特小無線は、高価な業務用無線のように保守契約などのメンテナンス料がランニングコストとして跳ね返ってくるシステムではありません。このため、1台でも故障すると業務に支障が出ることが考えられる場合は、非常用の代替え機や電池、マイクなどの消耗品アクセサリーのスペアを常備頂きますようお願い致します。無駄なようでも業務無線機のイニシャルコスト、ランニングコストと比較されると、特小無線機のコストメリットに充分ご納得頂けると存じます。
    * アマチュア無線機、簡易業務無線機やデジタルトランシーバーは個体別に総務省の免許や登録を受けてお使いのものです。代用品をお使いになることはできません。
    * PSE取得を表示している製品以外、弊社の安定化電源は無線機器用で、汎用電源ではありません。DCDCコンバーターも含めて弊社の電源機器は民生用のため安価な分、工業用のような保証や代替品のお貸出しは致しかねます。

【無線機全般】防災連絡に使う無線機はどれが良いのですか?その運用について教えてください。

  • 今般、かつて無く防災意識が高まっていることから、多方面より非常時連絡用の無線機選定や運用についてご相談を承ることが増えております。そのときにしばしばお話しする内容を以下に抜粋します。

    【免許・資格不要の無線機】
    基本は数百メートル程度の距離で通話できる特定小電力無線です。
    遠くまで飛びすぎないことから混信を与え合うことが少ないので、非常時でも比較的チャンネルが確保し易く使いやすいこと、電波利用料のようなランニングコストが掛からないので備蓄時の無駄な出費が無いこと、少ない乾電池で長時間の運用ができること、などが理由です。また医療機器に影響するような強い電波では無いので、病院でも使用が認められています。このため災害救護医療機器がある現場近くで送信しても問題が無いのもメリットです。

    屋外の使用に向くのがデジタル小電力コミュニティ無線です。
    今は一般連絡も認可されていますが、もともと野生動物の監視、徘徊や迷子の看視、要救助者の発見などを目的として割り当てられた無線です。このため相手の位置情報が分かるGPS機能の搭載が義務付けられ、だれとでも通話できるよう、秘話機能はありません。0.5Wと出力が高く、障害物の無い平地なら2km程度通話できることもあり、多くの消防団で採用されています。GPSのおかげで通話相手の方角と距離が液晶上に表示されたり、無償のソフトを使って相手局の位置を地図上に表示したり、お互いを登録しあっておけば自分の無線機で相手局を送信させ、そのマイクで音を拾って応答が無い相手の周囲の様子を探るなど、防災連絡向きの特殊な機能も採用されています。屋内ではGPS信号が受信できないので、位置表示など一部の機能は使えなくなります。

    デジタル簡易無線登録局は数キロ以上の距離をカバーしますが、遠くのユーザーの信号と混信しやすく、人口が多い地域ではいざというときに空きチャンネルが無くなって通話できないケースが想定されます。1W、2Wでも通話できるエリアであればパワーを下げてお互いに混信を減らすことができます。(登録局や特小機は全て、通話中のチャンネルでは上からかぶせて送信が出来ない仕様になっています)
    使用前に簡単な届け出が義務付けられ、使っていてもいなくても、1台当たり年間400円程度の電波利用料が発生します。医療機器の近くで使うときも電波障害を与えないよう注意が必要です。大工場や高層ビルのような、特小トランシーバーではカバーできない場所に向きます。

    【アマチュア無線(免許資格必要)】
    アマチュア無線技士資格と無線局免許が必要なアマチュア無線は、日本アマチュア無線連盟がガイドラインを定めて非常通信のプログラムを立てており、各地域の無線クラブなどでもネットワークを構築されています。免許を持つハムであれば、そのような通信ネットワークにボランティア参加できます。昨今の法改正で、アマチュア無線を非常時の連絡ネットワークとしてさらに積極的に活用してもよくなりました。
    総務省電波利用HP:アマチュア無線の社会貢献活動
    日本アマチュア無線連盟:非常通信
    非常時はハム免許が無くてもアマチュア無線機を使って誰でも通話して良いと勘違いされることがありますが、電波法上の非常通信はとても狭義なもので、非常通信を行ったら事後の届け出が義務付けられているほどです。目の前にさしせまった生命の危機があり、他に電話のような通信手段が無い限り、免許を受けた無線局(アマチュア無線、簡易業務無線免許局、タクシー無線…)を、免許人以外が、無線局の通信目的以外のために使ってはならないと定められていますのでご注意ください。

    【通話方式】
    携帯電話の普及で「無線通話はモシモシハイハイで話せる同時通話が便利」と思われる方が多いのですが、非常通信では「どうぞ、了解」式の交互通話が基本です。「多数が一度に連絡しあえる、情報をシェアできる」が何より便利なためで、現場活動中の消防救急無線が交互通話であることが何よりの証拠です。「普段は同時通話、あるときは交互通話に切り替えて…」のように難しいことをご相談頂くことがありますが、非常時の厳しい環境の中で、使い慣れない無線機を、設定を切り替えながら運用することなどは普通の人にはまず無理な話です。

    【運用について】
    運用の練習とメンテナンスが何より一番簡単にできて大切なことです。

    ・近隣の町内会や消防団と打ち合わせ、緊急時に「このエリアでは、町内の行方不明捜索には特小のXからXチャンネル、避難所内連絡にはXからXチャンネル、配給関係情報はXチャンネル、消防団と避難所との連絡は登録局のXチャンネルを使う…」のように決めて統制をとっておくと混信を防ぎ、秩序だった通話ができるようになります。合同防災訓練等の機会に、この取り決めを元に通話練習をしたり、非常無線通信の最も優れたお手本の消防士さんに話し方のコツをコーチしてもらうなどしておくのもお勧めです。なお、非常通信の練習をするときは電波法で「訓練」を通話の頭につけるよう定められています。無線を偶然聞いた人が誤解して警察や消防に連絡することが無いようにするためで、「火災発生」「救急車を呼んでください」のような具体的な内容で通話をするときは必ず「訓練、火災が発生」「訓練、救急車を~」のように通信してください。

    ・町内のイベントやボランティア活動など、平時から積極的に無線機を使い、扱い方に日頃から慣れておくことも大変重要です。またこれは無線機の定期的なチェックにもつながり、故障しにくくなります。電気製品はていねいに使い続けることが一番良いメンテナンスで、使わずにしまっておくのがいざというときに一番不具合が出やすいものです。ゴムのアンテナやイヤホンマイクのスポンジ、ケーブルなどの樹脂も定期的に風に当てておかないと湿気を吸って加水分解し、いざというとき使えなくなる可能性があります。無線機器は乾いた日の当たらない、通気の良い場所で保管してください。

    ・備蓄されている充電池や乾電池は特に痛んでいることが多いものです。電池は液漏れや過放電を避けるため必ず無線機から外して保管してください。電池類は無線機から外していても自然放電するのでバッテリーパックであれば定期的に充電残量を確認してください。但し充電しっぱなしもバッテリーパックの過充電から劣化しやすくなります。時々電源を入れて減電池表示が出るまで放電させてから、再充電するのがベストです。日頃のメンテを心掛けておかないと、いざというときせっかくの無線機が役に立たなくなります。
     

【電源機器】DC/DCコンバーターの取り付けで注意する点は?

  • DC/DCコンバーターは大きな電流を扱うものが多く、正しく使用しないと電気・安全運転の両面から大変危険です。取扱説明書にも記載していますが、ご購入前の参考になるよう、ここにも記載します。誤った設置と使用による不具合は製品保証の対象外となります。また故障の際の取り外しと再取り付けの費用は製品保証に含まれません。

    ※ コンセントを使用した配線はお止めください。
    コンバーターの端子を改造し、AC100Vで使用するようなコンセントをお使いになる方がいらっしゃいますが、絶対におやめください。コンセントはあまり大きな電気を取れない構造であるうえ、極性の差し間違えにより故障、発火、ショートなどの原因になり、大変危険です。やむなくお使いになる場合は、その電流容量にご留意ください。30Aの電源でも、10Aのコンセントなら10Aを超えると容量不足になり、コンセントや車両の配線を含めた不具合、発熱、故障の原因となります。

    ※ ケーブル類は極性と使用電流容量に注意して、正しく配線してください。
    例え接続機器の電流容量がコンバーターの出力より大幅に小さくても、機器側が故障するとコンバーターの最大出力電流が機器側に流れる可能性があります。このとき配線に使われるケーブルが余りに細いと発熱し、最悪の場合は発火の恐れがあります。特にケーブル類を延長されるときは元のケーブルより太くする、ヒューズを付ける、可燃物を配線上に置かない等の予防処置をしてください。設置・配線に不明な点があれば自動車や船舶の整備業者に工事を依頼してください。やみくもに配線すると故障のほか、事故や火災の原因になります。ボディアースは電気的にお勧めできないほか、接続機器、特に無線機類のノイズの原因もなるのでおやめください。

    ※ コンバーターの近くや配線上に電気を通す性質のものを置かないでください。
    コンバーターの端子や配線上でショートを起こす可能性のある、金属製や水分を含んだものは絶対に設置場所の近くに置かないでください。水産物、結露する冷凍食品、洗車用具、アウトドア用品や釣具、工具など自動車や船舶に積む機会の多いものは注意が必要です。また、ドリンクホルダーの近くや飲み物をこぼす可能性のある場所も避けてください。

    ※ 設置、接続と配線は念入りに、丁寧に、確実に行ってください。
    コンバーターは運転やエアバッグの邪魔にならず、通気が良く、水のかからない場所に確実に取り付けてください。コンバーターと接続機器のケーブルは圧着端子と絶縁テープを使い、確実に接続してください。接続不良は抵抗をもって発熱したり、運転中の振動でケーブルが外れたりしてショートの原因になります。また配線は誤って足などに引っ掛けることが無いよう十分注意してください。指定以外のネジを使うときは十分に安全を確認してください。長いと車両やコンバーター内部の配線や部品を壊し、短いと落下の可能性があります。

    ※ メンテナンスを励行してください。
    設置後も定期的に出力端子のネジの緩み、配線の劣化や異常、コンバーター本体の通気、近くに燃えやすいものや金属類が無いこと、をチェックしてください。ネジを締めなおすなどのメンテナンスをするときは、必ず本体の電源スイッチを切ってください。

【ハム】アルインコのアマチュア無線機で使われているF1E/GMSKモードについて教えてください。

  • デジタル方式の通信機を従来のアナログの通信機と比較しますと、アナログとの互換性が無くなったり高価になったりするのが通常ですが、弊社のGMSK方式デジタル無線システムは現状のアナログモードとの併用を視野に入れ回路を極力共用出来る様に、また従来の20kHzセパレーション運用においても支障が出ない様に配慮してアマチュア無線局が手軽にデジタル通信技術の研究が行えるよう低コストな無線機を提供することを主眼に設計されて参りました。このため、現状では実用上、アナログ通信と比較してデメリットと感じられる部分が有るのも残念ながら事実で、多くのお客様よりお問い合わせを頂きます。本項では、不具合とお感じになる現象が起こる理由・対応方法などを総合的にご紹介致します。

    【音質に関して】
    通常、デジタルと云うとオーディオ関連の連想からクリアーな音質を想像される場合が多いと思います。放送やハイファイの世界ではそうなのですが、通信の場合は色々な法的・技術的制約を受けているため「音質の良さ」は第一のメリットではありません。それどころかデータ圧縮のための音声処理などを行うことから音楽を送信しても受信側ではノイズのような変な音にしか聞こえません。通信界でのデジタル化のメリットは1ユーザー当たりの専有する幅が少なくなるのでより多くのチャンネルが割り当てできるようになる、秘話性の高さ、携帯電話の様に音声・画像・文字など多彩なデータを一緒に送れる事等とお考え下さい。

    音質の向上に関してはご使用になるマイクとの相性が大切で、アナログで良い音のマイクでもデジタルではダメとか、逆にアナログでは音が気に入らなかったマイクをデジタルで使うと良い感じになった、というような事も起こりますので実験してみると面白いでしょう。又、AD/DA変換、圧縮処理などの音声処理を行う必要が有ることからアナログと比べ受信音声で0.1秒程度の遅延(タイムラグ)が発生します。このため通信実験は、一人で行うと受信側の無線機からエコーが掛かったような音が聞こえます。


    【通達距離に関して】
    デジタルモードで、特にモービル同士が高速走行中、通信距離がアナログ程伸びない、50W機でも2-3kmしか飛ばないことすら有る等のご指摘を受けますが、これは主にフェージングやマルチパスによるものです。パケット通信を長く運用されている方はご経験がおありでしょうが、1200bpsの時代には問題が無かった通信が、9600bpsが主流になるとマルチパスによるデータ転送のエラーが多く発生するようになりました。弊社の20F1Eの場合これより更に高速の14400bps、圧縮を加えた分低速度で済む10F1Eでも4800bpsですから、この障害を大きく受けることは否めません。又、TVで画面が二重、三重に重なったり、ずれて見えたりするゴースト現象を経験された方も多いと思います。これは放送局のアンテナから直接届く電波と、ビル、山などに反射して届く電波のズレが原因です。この現象が音声通信の場合、アナログですと音が歪み、デジタルの場合はデータの受信エラーとなり正常に元の音を再生出来ない原因となります。このビット・エラーを解消する為には、コンピューターの誤り補正等の処理能力を上げるとか、GMSKではない別の変調方式を使うなどがありますが、コスト的に非常に高価になる、アナログとの切り替えを無視したデジタル専用設計になるなどのデメリットが生まれます。車載TVをきれいに見るためには、アンテナが送信所に向く方向に車を止めるのが一番簡単な方法であるように、デジタル通信でもなるべくフェージングやマルチパスが出ないように運用することがコツになります。ただ、固定局同士の運用でもデータを確実にやりとりするためには安定した電界強度(有る程度のレベルでSメーターが振れる信号)が必要になることから、アナログより通信距離が狭く感じられる場合が有り、この場合はアンテナを指向性の強い物にしてゲインを稼ぐなどの工夫も必要です。

    【雑音に関して】
    アナログFM通信と比較して、デジタルの場合、特に発電機やエンジンのオルタネーターノイズ等外来雑音の影響を大きく受けます。モービルやマリタイム・モービルでエンジンを切った場合に通信状態が良くなる場合はこれが原因と考えられます。アンテナを外してもノイズが入っている様でしたら電源ラインからの混入と推測出来ますので、市販のノイズ・フィルターを挿入します(電流容量に注意して下さい)。

    もし無線機用に独立した12Vバッテリーが用意出来れば、その方が影響はより受け難いでしょう。又、バッテリーが経年劣化などで電圧変動が激しい、電圧が低下している等悪い状態にあると通信品質に悪影響を与えますので、バッテリー系統のメンテナンスも心掛けて下さい。アンテナの取り付け位置によっても雑音の入り方が変わりますので、アンテナは極力雑音源と他の無線用のアンテナから離して設置してください。給電点を高くすると見通し距離が広がり通信距離が伸びるため一石二鳥ですが、高利得なモービルアンテナの中にはエレメント部分が長く、しなり易い物が有り、移動中のアンテナ・エレメントのゆれによってフェージングが発生し信号を不安定にすることもあるので、短くてもがっしりしたタイプと比較実験するのも良いでしょう。尚、マリタイムモービルでは塩害を避けるため専用に設計されたアンテナをお使い下さい。

    【設置場所に関して】
    ハイパワー送信では無線機本体はかなり発熱します。このとき内部温度が周波数安定度に大きく関わる部品に影響し、僅かな周波数変動が起こりますがアナログでは気が付かない変動でもデジタルではビット・エラーの原因になります。

    特に20F1E機はこの現象が発生しやすいため、狭い場所に押し込んで設置するのは絶対に避け通気の良いところに設置して下さい。モービルへの設置の際は、直接振動が伝わる場所や温風の直接かかる場所も避け、GPS等の精密機器からできるだけ離してしっかり設置して下さい。デジタルとは関係有りませんが、車載アングルを取り付ける際、本体側面の取り付けネジは必ず無線機に付属のものをご利用下さい。不正規品の場合、長すぎるとネジが内部の部品に接触して壊れますし、短すぎると安定した取付けが出来ず振動や落下といった不都合につながります。

    【スケルチに関して】
    デジタルモードでは内部ユニットでスケルチの値が決定されますので、アナログスケルチのレベルを変えてもデジタルモードではその値は反映されません。無信号時にスピーカーからバリバリ音が頻繁に出る場合は、アナログスケルチの設定とは関係なく、内部の別の設定がずれている可能性も在りますので、弊社サービスセンターへ御相談下さい。

【特小】DJP-9、P-11、P21やX01のフェイスシートをオリジナルに変えたいんですが、パソコンの画像を直接取り込んで加工するのに便利なツールは有りませんか?

  • ダウンロードにワード、イラストレーター、PDF、JPEGの各形式でフェイスシートの枠のテンプレートを掲載しています。これを加工・印刷後、枠に沿って切り取ってお使い下さい。
    (注:WordはMicrosoft社、IllustratorはAdobe社の登録商標です)

【修理】落雷、水害、地震のような天災に遭い、無線機や電源が壊れました。修理は可能ですか?保険請求したいのですが証明書は発行してもらえるの?

  • 雷撃、浸水、激しい落下衝撃などで壊れた製品は、たとえ動作するところまで一時的に修理ができても、その後の動作や製品寿命に保証ができないため基本的に修理のご依頼をお断りしています。明らかにこれらが原因で壊れたものは、修理をご依頼になる手間やコストが無駄になるだけですので新品へのお買い替えをご検討ください。

    もし保険に加入しておられ、保険の適用で代替品をお求めになる際の証明書がご入り用でしたら、災害による故障であることを確認するための技術料(見積もり手数料と同額です)2500円と、届出書記入手数料2000円に消費税(場合によっては発送手数料も)を承ります。サービスセンターのご利用方法をご参照の上、「災害による故障、保険書類に記入願います」旨を明記して、保険会社の書類を添えてサービスセンターをご利用ください。災害による故障であることが確認できれば、書類に記入捺印したうえで製品とともにご返却いたします。

【受信機】 DJ-X3/X8/X11/X81で、充電台に入れても充電が始まらなくなりました、電源ボタンが効かず起動しません、液晶画面やバックライトが点滅します、充電タイマーが正しく動かなくなりました…故障ですか?

  • ご購入後初めての充電時や、電池が減って自然に液晶画面が消えていた後に上記の異常が生じた時は、内蔵マイクロコンピュータの誤動作の可能性がございますので、以下の操作で再起動を行ってください。

    【操作】
    1:充電池を受信機から取り外します。充電用ACアダプターも外し、全ての電源供給を止めます。
    2:内部の部品に溜まった電気を放電させるため、そのまま30秒以上お待ちください。
    3:充電池は外したまま、ACアダプターのプラグを受信機側面のDC端子に接続して通電します。
    4:電源がそのまま入らないときは電源ボタンを押して起動させてから、一旦電源を切ります。
    ACアダプターを接続したまま充電池を装着し、正しく充電動作が始まることをご確認ください。(充電が始まらない場合は、充電や充電時間に関する設定項目がないか、説明書でご確認ください。)

    この再起動をしても異常が改善しない場合は、サービスセンターにご相談ください。

    【参考】
    ・ 減電状態の時にソフト上の処理で強制終了をさせず、少しでも長く受信できるように設計したため、電池電圧が必要値よりも下がった時にマイコンがフリーズした状態で停止するリスクが増えたことに起因する現象です。従い、減電池表示が出たらタイムリーに充電したり電池交換したりすれば起こることはありません。
    ・ アダプターでなく、満充電したバッテリーパックや新品の電池でも再起動させることができます。屋外で受信されるときは、スペアの新品乾電池を持っておくと安心です。
    ・ マイコンの誤動作自体は故障の原因になりませんが、周波数メモリーデータが消える原因になることがございますので、電源ボタンが効かない時や電池が切れた時は、速やかに上記の操作をしてください。
    ・ ご使用にならない時は、常に電池を取り出して保管することをお勧めします。入れたまま保存すると待機電流や自然放電で電池の持ちが短くなるほか、電池性能の劣化や液漏れの原因となります。