【DCR】DJ-DP10は1Wの無線機なのに、包括登録申請の「周波数および空中線電力」の項目に5Wと書くのはなぜですか?

  • こう書いておけば、包括登録で後日5W機を追加するとき登録状の変更をする必要が無いためです。但し、個別登録で1台だけDP10を申請するときは1Wと記載してください。

【サービス】付属品のスペアや、オプションのアクセサリーを注文したいのですが?

  • これらは部品ではなく商品ですから、サービスセンターでは販売していません。販売店でお求めください。品番はお問い合わせいただくか、このWebサイトの取扱製品欄でお使いの無線機の個別紹介ページにあるオプション欄をご覧ください。2010年以降は生産終了品も掲載しています。
    品番が分かれば、例えばEDC-**、EBP-**、EME-**** アルインコ、のようにインターネット検索すれば在庫をお持ちの販売店がたくさんヒットしますが、通販でお求めの場合も、この販売店リストに掲載されている正規代理店をご利用になることをお勧めします。

    イヤホンマイクのスポンジやゴム、電池フタのスペアなど消耗品は弊社電子事業部の直販サイト「アルインコインカムショップ」でもお求めいただけます。

【受信機】DJ-X11のAGC改造について教えてください。

  • DJ-X11標準仕様はACARS受信のデコード率を上げるため、AM音声受信時、音量を信号の強弱にかかわらず同程度に平均化するAGC(オートゲインコントロール)を実装していません。ACARSの2バンド受信時のデコード率が3割程度落ちるので、ACARSファンは標準仕様をお求めください。ACARSは使わない場合、AGC回路を実装するDJ-X11Aをお求めください。なお、DJ-X11Aに一般仕様や鉄道スペシャルのメモリーを書き込んで出荷することも可能です。ご購入前に、販売店にご相談ください。

    【ご注意】DJ-X11には、メモリーのみエアバンド仕様になっている旧バージョンのエアバンドスペシャルがございます。ハード的にDJ-X11Aなのかどうかは、背面の銘板の機種名がDJ-X11Aと、「A付き」であることをご確認ください。

    なお、保証期間の有無にかかわらず有償になりますが、DJ-X11にAGC機能を追加する改造サービスもご提供しております。販売店に「AGC機能追加」とご依頼いただくか、弊社サービスセンターを直接ご利用ください。本サービスは修理点検を目的とするものではありません。部品の追加後、既定の受信と動作の確認だけをしてお返ししています。

    [弊社サービスセンターのご利用方法]
    *価格:部品代込技術料3,000円、代引き手数料と運賃込み返送手数料1,200円+税10%=4,620円
     尚、一般修理をご依頼時、AGC改造もご希望であれば追加料金なしで承ります。(修理技術料\5,800+修理に使用する部品代+発送手数料、税諸掛りを申し受けます。)必ず「AGC改造希望」とお書きください。ご明記がないときは勝手に改造することはありません。
    *お支払:代引きのみとなります。他の決済方法をご希望でしたら無線機販売店にご相談ください。
    *ご依頼方法:返却先ご住所、お名前、昼間に連絡が取れる電話番号、「DJ-X11のAGC改造」を記載したメモ書きを添えて、以下の宛先に運賃元払いでお送りください。なお、復路の配達時間や曜日についてご希望があれば、合わせてお書き添えください。

    *梱包について:
    1:電池、アンテナなど付属品は一切送らないでください。
    2:メモ書きを入れず、送り状の備考欄だけに「AGC改造」と書かれると、読めなかったり修理品と間違って受付されるなどトラブルのもとになりますので、必ず別途メモ書きを入れてください。
    3:丸めた新聞紙でもよいので必ず梱包材を使って本体を保護してください。輸送中の振動や落下が原因の故障は保証に関係なく有償修理になります。到着時に異常が見つかったらご連絡を差し上げたうえで一般修理に切り替えます。
    4:梱包材にメモが紛れないよう、できればメモをゴムバンドで本体に巻く、ナイロン袋に一緒に入れて梱包するなど、わかりやすくなるようご配慮ください。

    【送り先】
    〒541-0043 大阪府大阪市中央区高麗橋4-4-9 淀屋橋ダイビル 13F
    アルインコ(株)電子サービスセンター
    TEL:06-7636-2361
    送り状備考欄に「DJ-X11 AGC追加」と記載してください。

    ※こちらに必要事項をまとめたご依頼書がございます。プリントしてご利用ください。
    X11のAGC機能追加依頼書

【修理】修理、改造、点検のサポートはしてもらえるの?基板のような部分完成品だけ売ってもらえますか?

  • 特小無線や業務無線は技術基準適合と違法改造防止に関する理由から、筐体を分解するレベルの自己修理や改造は厳に禁じられているため、部品販売を含む一切のサポートはご提供できません。修理やメンテナンスは無線機販売店または弊社サービスセンター(SC)で承ります。

    自局で使うアマチュア無線機は修理やメンテナンス、また許可された範囲で改造をすることができます。電源機器や受信機についても法律で自己修理を規制することが無いため、リクエストがあれば回路図を公開して、販売可能な部品類は接着剤や線材のような副資材部品を除いて一定の条件のもとに販売しております。ご購入方法はこのFAQのアフターサービスの項目でご説明しています。

    アンテナ、マイク、スイッチ、ボリュームなど代替部品のお問い合わせは弊社で検証していない限りお返事は致しかねます。また回路図の出図はお客様からのご要望が原則で、こちらがお客様に自己修理を強制したり、当SCがサポートしたりする意図はありません。

    弊社製品の部品をご購入頂く際は、下記にご同意頂いたものとさせて頂きます。

    1: 当SCでは合法的に特殊な道具なしでできる、きわめて簡易、容易なものを除いて修理、点検、改造の方法をアドバイスしたりサポートしたりする事は致しておりません。実物を見ないでアドバイスすることで発生する、双方の誤解や作業ミス発生時の責任を負いかねること、製品規格から外れる改造方法などを無責任に公開することはメーカーとして致しかねる事が理由です。部品の取り付けや調整に特殊な工具や測定器が必要な場合もありますが、事前にお問い合わせが無い限り、部品注文の際に当SCよりその旨をご案内することはありません。

    2:一旦ご購入頂いた部品は、当方の明らかな出荷ミスや不良以外、理由の如何を問わずご返品はお受け致しかねます。

    3: どのような場合であっても、取り外せるアンテナや電池フタ、つまみのような消耗品や工具無しで交換可能な部品以外の部位に、弊社が認める修理技術員以外の手が入った製品は全ての保証の対象外となります。自己修理に失敗しての修理依頼は有償といえどもお断りしています。どのような作業をされたかわからず、弊社の修理業務に対する責任が持てないためですので、予めご了承ください。

    4: 修理中に起こる感電やけがのような事故にも弊社は一切の責を負いかねます。

    5: 完成基板や部分的な完成部品は、一般の消費者様を対象にした販売は行っておりません。基板交換レベルの故障は工賃や部品代の合計を考えると製品価格と大差なくなること、無線機はパソコンのように基板を差し替えれば動くような製品ではないこと、防水機の場合は防水性能を保証できなくなること、業務用無線機は消費者が分解すると結果的に不法無線局になることなどが理由です。但し、セパレート方式の車載機(例:DR-735、DR-DPM60…)のフロントユニット完成品は在庫の有無など条件付きですが、スペア部品としてご用意できるケースもございますので、無線機販売店にご相談ください。

    6: 特別な事情で基板交換修理をお受けした場合でも、破損した基板はお返しできません。管理上の問題から、基板を不用意に社外に流通させることは好ましくないためですので、ご理解ください。

【電源機器】DM330MVで漏電を感じます。故障ですか?

  • 運用中、無線機と電源を同時に触ると漏電を感じる、というお問い合わせがありますが、電源の筐体を正しくアースした状態で発生しているので無ければ、異常ではありません。電位の異なる機器(電源と電源、電源と無線機)を触ると、機器間の電位差から電流が人体を通じて流れるために感じるビリビリ、です。弊社ではDM330MVの出荷前検査で絶縁耐圧試験機を使用して国際指標IEC-479-1が規定する感電項目の「通常は有害な生理学的影響がない」0.5mAを下回ることを確認しています。

    たとえば機器の筐体のGND端子とベランダの手摺りやコンセントのアース端子間の電位をテスターで測定すると約45V~90Vacの電圧が計測できます。これは、電源回路の入力部のコモンモードフィルターに使用するコンデンサー(Yコンデンサーとも呼ばれます)によるもので、ACラインとGND間に挿入して、AC電源コードなどをアンテナの代わりとして流れる高周波成分を取り除く為に使用するものです。この電位を下げる最良の方法は、DM330MVのGND端子に良好なアースを接続する事です。

    DM330MVに限らず、安定化電源をご利用になる場合は無線機などの接続機器と重ねたり、お互いの筐体が接触した状態で設置すると、電位差によりお互いの機器に悪影響を与える原因となることがありますのでご注意ください。

    但しアースを接続していても電源装置のボディに触れて感電する場合は、故障の疑いがありますので弊社に点検修理をご用命ください。(例えば電源ケーブルの被膜がはがれて線材が露出したところを触ると感電するように、どのような家電製品でも故障は漏電の原因になります。)

    なお、無線機と電源は独立して接地するのが最良です。接地無しで無線機と電源の接地端子を接続するのは前述の接触と同じですから、おやめください。

【修理】自宅まで修理に来てもらえるんですか?修理中の代替え機は借りられるの?

  • 誠に申し訳ございませんが、弊社製品は下記の理由で出張修理、及び修理中にお使い頂く代替機のお貸し出しは行っておりません。

    * 修理には測定機器類、特殊な工具(治具)や部品が必要であるため、外部での修理は困難です。また、出張修理に掛かる交通費などの費用を修理代に含めると、多くの製品は新品に買い替えるほうが安くなってしまいます。
    * 特小無線は、業務用無線システムのように保守契約などのメンテナンス料が発生するものではありません。このため、1台でも故障すると業務に支障が出るときは、非常用の代替え機や電池、マイクなどの消耗品アクセサリーのスペアを常備ください。無駄なようでも業務無線のイニシャルコスト、ランニングコストと比較されると、特小無線のコストメリットにご納得頂けるものと存じます。簡易無線登録局は非常時、どうしても必要であればレンタルが可能です。
    * アマチュア無線や免許局は個体別に総務省の免許を受けてお使いのものです。代用品をお使いになることはできません。
    * PSE取得を表示している製品以外、弊社の安定化電源は無線機器用で、汎用電源ではありません。DCDCコンバーターも含めて弊社の電源機器は民生用のため安価な分、工業用のような製品保証や代替品のお貸出しは致しておりません。

【受信機】盗聴器発見機能って何ですか?

  • 人のプライバシーを侵害し、情報を盗む手段には立ち話を盗み聞きするようなものから、電波を使うもの、ハッキング、画像盗撮などさまざまな方法があり、社会問題化しています。弊社のワイドバンドレシーバーにはこれらの中でもポピュラーな、アナログ音声の電波を使う盗聴器の探査に使用できるものがあります。

    アルインコの簡易盗聴器発見機能は市場に流通する盗聴器で傾向的に使われる周波数をメモリーさせてあり、特許の機能を使って初歩的な、電波を通じたプライバシーの漏洩がないかのチェックを行う事ができます。意図的に盗聴器として作られたものの他、ワイヤレスマイク、介護用のケアモニター、ベビーモニター、特定小電力無線等も音を電波で飛ばす関係上、時に第三者が悪意を持って受信する対象となりえます。

    インターネット上にこれらセキュリティに関する情報はたくさん有りますから、ご不明な点などは「盗聴」「電波」などをキーワードに検索してください。

    ※盗聴器として流通する機器の多くは不法ですから、それらを仕掛けると罰せられます。
    ※弊社は盗聴器メーカーでも興信所でもありません。盗聴という行為自体に対するお問い合せへのサポートは一切行っておりません。盗聴器を発見できなかったことに対する補償はありません。情報漏えいの疑いを強くお持ちの方は、探偵社など専門家にご相談されることをお勧めします。

【特小】DJ-P21のパーソナルモード(個別呼び出しモード)の設定方法が分かりません。

  • ※DJ-P21は全ロット、旧スプリアス規格です。特定小電力無線装置の使用停止の経過措置が終了すると使えなくなります。ご存じなければこちらをご参照ください。

    DJ-P21 には、自分を含む 4 人までのグループ内で、一斉に自分を除く3人に呼びかけるほか、特定の相手だけをワンタッチで呼び出せる「パーソナルモード」機能が搭載されています。この機能を利用すれば、例えばご家庭ではお部屋を結ぶ無線インターフォン、お出かけの時は便利な無線機と使い分けることが出来たり、ビジネスシーンでも特定のオペレーターを呼び出せる大変便利なツールとしてお使い頂けたり、お役に立つ機能と存じます。本書はこの機能をお使いになる前に、呼び出しボタンに通話相手の DJ-P21 をお互いに登録しあう手順と、通話をする際の手順について、附属の取り扱い説明書に基づきながら、ここに改めてご説明申し上げます。お手元に、附属の説明書をご用意下さい。

    ステップ1 : 通信相手の DJ-P21 を自分の DJ-P21 に登録する。
    説明書では、お分かりに成り易いように子供とお父さんの絵を使っています。説明書にも子供と父の顔の絵が随所に見られますが、これは2台の DJ-P21 、子供のもの( A 機)と父のもの( B 機)を表しています。手順中、この絵が変わるときは DJ-P21 も絵に該当するもの( A,B )に換えて下さい。

    では、実際に登録を始めましょう。まず子供(以下 A 機)と父(以下 B 機)を、説明書 P. 53 初期化の登録消去を参考にリセットします。電源 OFF 状態で、 F ボタンとダイヤルを押しながら電源を ON にすると、表示に小さなバーが現れます。 F ボタンとダイヤルから手を離すと「ピッポピ」音がして「 t 」「1」が表示され、初期状態になります。一旦電源を切って( OFF )下さい。

    次に P.33 「使用前の準備」をご覧下さい。(1)の「パーソナルモードに切り替える」の手順通りに操作されればすぐ「ピッポピ」音に続き「 P 」「1」表示が現れ、パーソナルモードの設定メニューに入れます。ここでは A,B 両機に同じ操作をして頂けば、 CH1 にお互いを登録しあうことが出来ます。試しにやってみようということでしたらここで敢えて CH を合わせる必要は有りません。電源は ON のままです。

    次は P. 34に沿って CH1 にパーソナルモードでの通話が出来るよう A,B 機を設定します。まず A 機の PTT キー(左横のグレーのゴムボタン)を一度押し、すぐ離して下さい 。 B 機が「ピピピピピ」と鳴り、続いて A 機も「ピピピ」と鳴ります。

    このとき A 機は点(ドット)が出たあと1が表示されます。 B 機は異なった数字が順に表示されています。この B 機の1ボタン(縦3つに並ぶボタンの一番上)を押して下さい 。「ピー」音が鳴り、「1」が表示され、数秒後に消えます。このとき A 機側でも1が表示され、すぐに消えます。 5 秒ほど放置します 。 今度は B 機側から同じように PTT を押し、 A 機側で数字が変わって行く間に1ボタンを押します 。これで設定は終了です。キー操作が遅いと設定出来ません。その時は下線部分だけ読みながらやり直して下さい。

    ステップ2 : パーソナルモードで通信する
    P.35 をご覧下さい。パーソナルモードでは「通話を始める前に呼び出し音で特定の相手を呼び出す」と「直接特定の相手に話し掛ける」の 2 つの方法で通話を始めることが出来ます。 A 機が B 機を呼び出す例をご説明します。

    ・通話を始める前に、電話のような「ピロピロピロ、ピロピロピロ」音で相手を呼び、それに相手が応答し通話を始める、「呼び出し」>「応答」モードの使い方

    1: A 機の1ボタンを押し、すぐに離す。「ピピピ」音が鳴り「1」が表示され、消える。これで「1」の相手を呼び出している事が分かります。

    2: A 機のピピピが鳴り止むと同時に B 機の「ピロピロピロ、ピロピロピロ」が鳴り始め、同時に「1」表示が点滅を始めます。これで「1」に呼ばれたことが分かります。

    B 機が A 機に応答し、その後 A=B 間で通話を始めるにはお互いに「1」ボタンを PTT ボタンのようにして話して下さい(1ボタンを押して送信、離して受信)。会話が切れ、5秒以上経つと又、呼び出し音が鳴らせる初期状態に戻ります。逆に通話が続いている間はいちいち呼び出し音は鳴りません。

    ・いきなり音声で相手に呼びかけ、そのまま通話を始める

    A 機の1ボタンを押し続けます。 2 秒程度経つと「ピピ」音がし、「1」表示が現れます。「1」が現れたら話して下さい。それ以前に話し掛けても B 機側で受信の準備が整って居ない為、話の頭が途切れて受信されますのでご注意下さい。 B 機側では「1」が点滅し、自動的に受信が開始されスピーカーから音が出るので呼び出されたことが分かります。 B 機が A 機に応答し、その後 A=B 間で通話を始めるにはお互いに「1」ボタンを PTT ボタンのようにして話して下さい(1ボタンを押して送信、離して受信)。この状態では送受信は遅延無く切り替わりますが、会話が切れ5秒以上経つと又、初期状態に戻りますので 、新たに「ピピ」音が鳴るまで話し掛けないで下さい。

    基本は以上です。従来の特定小電力無線機のスタイルになれていると、つい PTT キーを押してしまい勝ちですが、 PTT を押すと誰彼かまわず呼び出す通信モードになります。 P.37 の全員呼び出しの説明をお読み下さい。ここでも PTT を一度押して離すとピロピロピロで呼び出す「呼び出しモード」と、いきなり通話を始める PTT 押しつづけのモードの二つが選べます。

    ステップ3 : 複数の相手を登録し、通話する
    ここでは C 機、 D 機にも A 機、 B 機を登録しあい、3- 4 台でパーソナルモードをご使用頂く方法をご説明します。P.36 をご覧下さい。設定はステップ1の繰り返しです。登録するボタンを「1」「2」「3」と置き換えるだけです。「あれ、ボタンが3つなのにどうして4人で使えるの?」とお考えでしょうが、実は4人目は自分、自分を呼び出す必要は無いのです。従って、自分のボタンに登録するのは残りの3人の DJ-P21 だけです。

    このため、3-4人のグループの DJ-P21 を設定するときは、 P.32 のフェイスシートの活用をご覧の上、それぞれの DJ - P21 に例えば:

    太郎の P21 ( A 機) :  1=パパ (B)  2=ママ (C)  3=花子 (D)
    パパの P21 ( B 機) :  1=太郎 (A)  2=ママ (C)  3=花子 (D)
    ママの P21 ( C 機) : 1=太郎 (A)  2=パパ (B)  3=花子 (D)
    花子の P21 ( D 機) :  1=太郎 (A)  2=ママ (C)  3=パパ (B)

    というように名前や部署名などを記入してから登録して行けば混乱は少なくなるでしょう。

    * A 機の PTT キー(左横のグレーのゴムボタン)を一旦押し、すぐ離して下さい。
    * B 機、 C 機、 D 機それぞれの1ボタン(縦3つに並ぶボタンの一番上)を押して下さい。
    * 5 秒ほど放置します。
    *今度は B 機、 C 機、 D 機側から1台づつ、 PTT を押し、 A 機側で数字が変わって行く間に1ボタンを押す動作を繰り返します。これを B,C,D 機についても上記のリストのようなボタン割り当てになるよう繰り返し行って下さい。

    通話も基本は A と B 間に同じです。呼び出したい相手のボタンを押すか押しつづけ、好みのモードで通話を開始します。

    もしお分かりに成り難い点が有りましたら、販売店又は弊社までお問い合わせ下さい。
    アルインコ株式会社 電子事業部

【無線機全般】無線機を運転中に使うときの注意点はありますか?

  • 運転中に無線機や受信機を直接手に持って操作すると、携帯電話同様に罰せられます。

    *操作したり表示を見たりするときは、カーラジオや携帯電話同様、必ず安全な場所に自動車を停車させてからにしてください。。
    *外の音が聞こえないような大音量でスピーカーを鳴らしたり、運転中にイヤホンやヘッドホンなどを使ったりすることも安全運転上の理由からほとんどの自治体で規制されています。
    *車載無線機のハンドマイクやハンディ無線機用のスピーカーマイクを使用することは制限されていませんが、無線機の操作パネルを注視したり、通話で注意が散漫になったりして安全運転をおろそかにすると交通違反で罰せられます。

    運転中は常に安全を最優先して頂くようお願い致します。

【電源機器】DC/DCコンバーターはDC12Vなら、どんなカー用品にも対応するの?

  • 従来のDC/DCコンバーター(コンバーター)のメモリーバックアップ端子はバッテリー上がりを防止する意味から僅かな電流しか取り出せないようになっていました。DT-712BやDT-715Bなどがこれで、カーラジオや時計にメモリー保持用の専用線が出ていた製品向けです。無線機用にはバックアップ電流は必要なく、シンプルで設置しやすいため、今でもラインナップしています。

    ですが昨今の自動車用電子機器には対応しなくなったので、ACCのオンオフと連動して、コンバーターの電源オフ時は1A、オンになるとバックアップ端子からも10~15A程度の出力が取り出せるものが主流になっています。

    さらに近年のナビの機種によっては、起動や終了時の処理に、数アンペアの電流が最長で数分程度必要なものがあります。この場合、バックアップが1Aに切り替わると、ナビは処理をするための電流が足りなくなって、双方の誤動作や故障の原因となります。付け替えで不用意にバッテリーから外したり、バッテリー上がりのあとにカーナビが起動しなくなるのもこれが原因のようです。これに対応するのが最新のDT-921/931Mシリーズで、バックアップは6Aまで対応します。
    ※ このようなナビのバックアップ動作に起因する不具合は、電源の修理以上の責は負いかねます。尚、保証期間を終了したものは有償修理とさせていただきます。
    ※ 新しいナビをお求めや付け替えの際は、必ず事前にACC電源やバックアップ電源をオフにした直後の動作についてカーナビメーカーにご確認頂くようお願いいたします。弊社にカーナビなど他社製品についてお問い合わせいただいても、お答えは致しかねます。

【DCR】デジタル簡易無線トランシーバーのアンテナについて教えてください。

  • 弊社が技術基準適合申請書類に記載した型式と利得が合致する、アンテナメーカーが製造するデジタル簡易無線用のアンテナ、またはメーカー純正のホイップアンテナをお使いください。アマチュア無線のように、型式や利得に制限なく自由にアンテナを接続することはできません。

    デジタル簡易無線には登録局(351MHz 3R/3T)と免許局(460MHz帯 3B/3C)があり、アンテナは異なります。アンテナは無線通信で一番大事な装置です。無線機が良くてもアンテナがお粗末ではまともな通信はできません。基地局を設置されるときは、推奨される同軸ケーブルの長さや太さ、必要な取り付け金具や使う工具のことなどもありますから、外部アンテナの設置や購入については無線機商社・販売店かアンテナメーカーに登録局、免許局を明示してご相談ください。

    どのタイプのアンテナが良いかは、「どこに設置して、誰と通話するのか」によって変わります。決まった1局とだけ通話するなら指向性がある八木のようなアンテナを使うと、1方向にだけ効率よく届くうえ、方向が違う局の混信を低減できます。逆に不特定多数の場所や移動する局と通話するときは、全方向の電波を同じように受けるコリニアのような無指向性アンテナが便利です。「利得」の数字が高いほど通話距離が延びますが、大きく、高価になります。また高利得のアンテナをビルの屋上のような条件が良いところに設置すると、関係のない遠くの局の混信が増えて逆に通話しにくくなるようなことも起こり得ますので、利得がすべてではありません。

    ハンディ機に付属する純正品のアンテナは電気・機構的に相性があります。単純に勘合しないことがあるだけでなく、例えば1W用を5W機で使うと発熱して使えないとか、通話距離が短くなるようなことが起こります。従い、無線機メーカーが標準採用するゴムアンテナ(ホイップアンテナ)はそのメーカーの適合機種専用と考えておく方が無難です。又、外部アンテナを接続するのに変換コネクターをお使いの時も、勘合上の問題が無いか良くお確かめください。

    弊社製のデジタル簡易無線登録局にお使い頂けるアンテナの型式と利得(PDF)はこちらです。機種により異なりますのでご注意ください。
    DJ-DP10/DP50H/DPS50/DR-DP50M/M50
    DJ-DPS70/S71
    DJ-DPX1/DPX2(表にはDJ-DPX1とだけ書かれていますがDPX2も共通です)
    DR-DPM60/M61(表にはDR-DPM60とだけ書かれていますがM61も共通です)
    DR-DPM80

    免許局についてはお求めの無線機商社・販売店にご相談ください。

【サービス】取扱説明書の入手方法を教えてください。

  • ご購入前や操作方法を忘れたときの参考用には、こちらから説明書をご覧頂けます。現行製品すべてと生産終了機種の中でもリクエストが多い機種を掲載しています。また生産終了から時間が経つ製品は、当時インターネット通信料が高価でダウンロードに時間がかかった事情から安全と取扱に関する注意事項のページなど操作に関係しないページを割愛したものもございます。印刷物をそのままスキャンしただけになっており見にくいものもございますが、ご容赦ください。

    取扱説明書ダウンロードページに掲載していない、かなり以前の機種も説明書類をスキャンしてPDF化したデータがあり、Eメールに添付であれば無償でご提供します。電子事業部のお問い合わせフォームからご請求ください。尚、有償と言えども紙にコピーするサービスはご提供できません。
    【お願い】メール添付資料をご請求になる時は、インターネットプロバイダーの発行する、パソコンのメールアドレスをお使いください。携帯電話のメールアドレスは多くが未達になっています。

    印刷物の説明書類で在庫のあるものはスペア部品と同様に有償で販売しています。このWebサイトでご紹介している現行製品は全て在庫がございますが、製造を終了してから時間が経つ製品についてはご希望にお応えできない場合がございますので予めご了承ください。また昨今の機種の同梱説明書は簡易マニュアルとして、詳細説明書は電子書籍にしてHPに掲載するものが増えています。

    ●価格
    * DJ-P30R,P101R等屋外設置用中継器:2,200円(本体2,000円)
    * DX-SR9(DX-SR8用にも使えます)/DX-R8などHF帯アマチュア無線機・受信機 、DJ-BU70D、DR-BU60Dなど簡易無線免許局:1,100円(本体1,000円)
    * 上記を除く全機種共通(受信機に付属の周波数帳や製造を終了した機種も含む):550円(本体500円)
    ※ 1枚物の説明書も550円です。これらはWebサイトからのダウンロードやコピーをお勧めします。これは印刷物の価格というよりも、倉庫からの出庫から発送にかかる手間の管理費用のご請求とお考えください。

    ●ご注文
    正確に機種名をお申し添えの上、販売店にご注文ください。
    お近くに販売店が無い場合は弊社ECサイト「アルインコインカムショップ」をご利用ください。
    注文方法は特注部品と同じです。こちらをご参照ください。発送手数料440円、代引きであれば1,320円(発送手数料本体1,000円+代引き手数料本体200円)を別途申し受けます。

【サービス】どうして特小無線機や業務無線機の部品は販売していないのですか?

  • 特定小電力機器は「総務省令 無線設備規則 第49条の14」及び「郵政省告示平成元年第 49 号」により筐体の構造が定められています。
    「筐体(無線設備規則・第 49 条の14)(郵政省告示・平成元年第 49 号)無線設備は一の筐体に収められており(集中基地局等に使用する空中線共用器も含む。)、かつ、空中線端子を備えず、容易に開けることができないこと。」

    このため、特小無線機のボディを止めるネジは通常のプラスネジではない、特殊形状のものを使っています。

    一般のユーザーが特定小電力機器の分解をすることはこの条項に違反して、工事設計認証または技術基準適合の効力を失う行為になります。工事設計認証または技術基準適合の効力を失った機器を使用することは結果として不法無線局の開設に該当し、電波法第110条により罰せられます。

    従って、弊社では特定小電力無線機本体の分解が必要な補修部品の提供は一切行って居りません。他の業務用無線機についても技術基準適合品ですから、同様の配慮をしています。

    アマチュア無線機は、同じ技適対象品であっても、保証認定を受けるなど規定はあるものの、法の許す範囲でユーザーによる修理や改造が認められている製品ですので内部部品でも一定の条件のもとに販売をしています。

【DCR】登録局を登録申請したら「その無線機は既に登録されているから申請を受理できません」と却下されました。どうしたら良いのですか?使わなくなったデジ簡易無線機、売りに出しても良いの?

  • ユーズド品の登録局を申請したとき、前のオーナーが「登録局の廃止届」を出していないとこのようなことが起こります。当然ですが、第三者が勝手にその番号の廃止届けを出しても受理されませんし、メーカーも販売店も公的手続きに介入できることはありません。中古の登録局をお求めの際は、前オーナーが該当無線機の廃止届を出しているか、必ず確認してください。

    逆に、使わなくなったデジ簡登録局無線機を中古として販売される方は必ず「登録局の廃止届」手続きをしてください。これをしないと、無線機を使っていなくても電波使用料の納入告知書が届き、「使っていないから」と納付しないと面倒が起きることもあります。廃局手続きは無料で、届出書の記入も手間が掛かる物ではありません。「簡易無線登録局 廃止届」で検索して、総合通信局のホームページをご覧ください。届け出書類はすべて総合通信局HPから無償でダウンロードできます。

【受信機】充電が始まらなくなりました、電源ボタンが効かず起動しません、液晶画面が点滅します、充電タイマーが正しく動かなくなりました…故障ですか?

  • USBアダプターを使わない、DJ-X3/X8/X11/X81レシーバー共通です。
    久しぶりに使っての充電時や、電池が減って自然に液晶画面が消えていた後に上記の異常が生じた時は、内蔵CPUの誤動作の可能性があります。以下の操作で再起動してください。

    【操作】
    1:電池を受信機から取り外します。充電用ACアダプターも外し、全ての電源供給を止めます。
    2:内部の部品に溜まった電気を放電させるため、そのまま30秒ほどお待ちください。
    ※充電スタンドとバッテリーパック式の電池をお使いなら、この間に受信機、バッテリーパック、充電スタンドがそれぞれ接触する金属端子を乾いた清潔な綿棒で拭って清掃してください。
    3:電池は外したまま、付属品の充電用ACアダプターのプラグを受信機側面のDC電源端子に接続して通電します。
    4:前回の終了状態によっては何もしなくても電源が入ることがあります。電源が入らないときは電源ボタンを押します。いずれも起動できたら一旦電源を切ります。
    5:電源が切れた状態で充電池を装着し、電源をオンにしたあと、充電操作をして、正しく充電動作が始まることをご確認ください。(充電が始まらない場合は、充電や充電時間に関する設定項目がないか、説明書でご確認ください。)

    起動できないときや、パートリセットをしても異常が改善しない場合は、サービスセンターにご相談ください。

    【参考】
    ・ 減電状態の時にソフト上の処理で強制終了をさせず、少しでも長く受信できるように設計したため、電池電圧が必要値よりも下がった時にマイコンがフリーズした状態で停止するリスクが増えたことに起因する現象です。従い、減電池表示が出たらタイムリーに充電したり電池交換したりすれば起こることはありません。
    ・ アダプターでなく、満充品の電池でも再起動させることができます。屋外で受信されるときは、スペアの新品乾電池を持っておくと安心です。
    ・ マイコンの誤動作自体は故障の原因になりませんが、周波数メモリーデータが消える原因になることがあります。
    ・ ご使用にならない時は、常に電池を取り出して保管してください。入れたまま保存すると待機電流や自然放電で電池の持ちが悪くなるほか、電池性能の劣化や液漏れの原因となります。

【修理】災害に遭い、無線機や電源が壊れました。修理は可能ですか?保険請求したいのですが証明書は発行してもらえるの?

  • 雷撃、浸水、激しい落下衝撃、火災などで壊れた製品は、たとえ動作するところまで一時的に修理ができても、その後の動作や製品寿命に保証ができないため基本的に修理のご依頼をお断りしています。明らかにこれらが原因で壊れたものは、修理をご依頼になる手間やコストが無駄になるだけですので新品へのお買い替えをご検討ください。

    もし保険に加入しておられ、保険の適用で代替品をお求めになる際の証明書がご入り用でしたら、災害による故障であることを確認するための技術料(見積もり手数料と同額です)2500円と、届出書記入手数料2000円に消費税(場合によっては発送手数料)を承ります。サービスセンターのご利用方法をご参照の上、「災害による故障、保険書類に記入願います」旨を明記して、保険会社の書類を添えてサービスセンターをご利用ください。災害による故障であることが確認できれば、書類に記入捺印したうえで製品とともにご返却いたします。

    特定の書式記入が不要であれば、弊社の「修理内容報告書」に「(衝撃、水害、落雷…)により修理不能と判断します。」と記載します。書類記入手数料は不要になります。

    いずれの場合も事前に弊社サービスセンターにご相談ください。

【特小】DJ-P921のフェイスシートを作るのに便利なツールは有りませんか?

  • ダウンロードにワード、イラストレーター、PDF、JPEGの各形式でフェイスシートの枠のテンプレートを掲載しています。これを加工・印刷後、枠に沿って切り取ってお使いください。

    ※DJ-P9,P11,P21にもお使いになれますが、これら3機種は特小無線装置の使用停止の対象になる旧スプリアス機です。本件をご存じなければこちらをご参照ください。


     

【ハム】アルインコのアマチュア無線機で使われているF1E/GMSKモードについて教えてください。

  • 弊社のGMSK方式デジタルモードはアナログとの併用が可能で、従来の20kHzセパレーション運用においても支障が出ないこと、アマチュア無線局が手軽にデジタル音声通信が体験できるように低コストに提供することを主眼に設計されました。他社のデジタルモードの無線機に先駆けて、まだデジタルモードは個別に免許申請せねばならなかった頃のことです。

    昨今はアマチュア無線用のみならず、海外規格の業務無線フォーマットなどのデジタル方式がアマチュア無線で運用されるほどポピュラーになりました。本項では、アルインコ方式のデジタルについて簡単にご説明します。

    【音質に関して】
    通常、デジタルと云うとオーディオの連想からHi-Fi音質を想像されます。放送ではクリアな画像などの恩恵を受けますが、通信の場合はデータ圧縮のための音声処理などを行うことから、例えば音楽を送信しても受信側では変な音にしか聞こえません。通信のデジタル化のメリットはUHF簡易無線で実現したように、1ch当たりの幅が狭くて済むのでより多くのチャンネルが割り当てできるようになる、秘話性の高さ、携帯電話の様に音声・画像・文字など多彩なデータを一緒に送れる事等が挙げられます。また、通話できる間はアナログで起きるカサカサしたスケルチ切れが起きない分、電波が弱くなるとバサッと通信できなくなるのもデジタル音声の特徴です。

    音質の向上に関してはご使用になるマイクとの相性が大切で、アナログで良い音のマイクでもデジタルではダメとか、逆にアナログでは音が気に入らなかったマイクをデジタルで使うと良い感じになった、というような事も起こるので実験してみると面白いでしょう。又、AD/DA変換、圧縮処理などの音声処理を行う必要が有ることからアナログと比べ受信音声で0.1秒程度の遅延(タイムラグ)が発生します。このため通信実験は、一人で行うと受信側の無線機からエコーが掛かったような音が聞こえます。

    【通達距離に関して】
    デジタルモードで、特にモービル同士が高速走行中、通信距離がアナログ程伸びない、50W機でも2-3kmしか飛ばないことすら有る等のご指摘を受けますが、これは主にマルチパスフェージングによるものです。パケット通信を長く運用されている方はご経験がおありでしょうが、1200bpsの時代には問題が無かった通信が、9600bpsが主流になるとマルチパスによるデータ転送のエラーが多く発生するようになりました。弊社の場合10F1Eでは4800bpsですが、影響は否めません。又、アナログTV時代、画面が二重になったり、ずれて見えたりするゴースト現象を経験された方も多いと思います。これは放送局のアンテナから直接届く電波と、ビル、山などに反射して届く電波のズレが原因です。この現象が音声通信の場合、アナログですと音が歪み、デジタルの場合はデータの受信エラーとなり正常に元の音を再生出来ない原因となります。このビット・エラーを低減するには、誤り補正等の処理能力を上げるとか、GMSKではない別の変調方式を使うなどがありますが、現状ではなるべくフェージングやマルチパスが出ないように運用することがコツになります。ただ、固定局同士の運用でもデータを確実にやりとりするためには安定した電界強度(有る程度のレベルでSメーターが振れる信号)が必要になることから、アナログより通信距離が狭く感じられる場合が有り、この場合はアンテナを指向性の強い物にしてゲインを稼ぐなどの工夫も必要です。

    【雑音に関して】
    アナログFM通信と比較してデジタルの場合、特に発電機やエンジンのオルタネーターノイズ等外来雑音の影響を大きく受けます。モービルやマリタイム・モービルでエンジンを切ったときに通信状態が良くなる場合はこれが原因と考えられます。アナログモードで受信して、アンテナを外してもノイズが入っている様でしたら電源ラインからの混入と推測できますので、市販のDCラインフィルターを挿入するなど対策してください。

    もし無線機用に独立したバッテリーが用意できれば、その方が影響はより受け難くなります。バッテリーが経年劣化などで電圧変動が激しい、電圧が低下している等悪い状態にあると通信品質に悪影響を与えますので、バッテリー系統のメンテナンスも心掛けてください。アンテナの取り付け位置によっても雑音の入り方が変わりますので、アンテナは極力雑音源と他の無線用のアンテナから離して設置してください。給電点を高くすると見通し距離が広がり通信距離が伸びるため一石二鳥ですが、高利得なモービルアンテナの中にはエレメント部分が長く、しなり易い物が有り、移動中のアンテナ・エレメントのゆれによってフェージングが発生し信号を不安定にすることもあるので、短くてもがっしりしたタイプと比較実験するのも良いでしょう。尚、マリタイムモービルでは塩害を避けるため専用に設計されたアンテナをお使いください。

    【設置場所に関して】
    ハイパワー送信では無線機本体はかなり発熱します。このとき内部温度が周波数安定度に大きく関わる部品に影響し、僅かな周波数変動が起こりますがアナログでは気が付かない変動でもデジタルではビット・エラーの原因になります。通気の良いところに設置して、直接振動が伝わる場所や温風の直接かかる場所も避け、GPS等の精密機器からできるだけ離してください。デジタルとは関係有りませんが、車載アングルを取り付ける際、本体側面の取り付けネジは必ず無線機に付属のものをご利用ください。不正規品の場合、長すぎるとネジが内部の部品に接触して壊れますし、短すぎると安定せず振動や落下といった不都合につながります。

    【スケルチに関して】
    デジタルモードでは内部ユニットでスケルチの値が決定されますので、アナログスケルチのレベルを変えてもデジタルモードではその値は反映されません。無信号時にスピーカーからバリバリ音が頻繁に出る場合は、アナログスケルチの設定とは関係なく、内部の別の設定がずれている可能性も在りますので、弊社サービスセンターへ御相談ください。

【電源機器】DC/DCコンバーターの取り付けで注意する点は?

  • DC/DCコンバーターは大きな電流を扱うものが多く、正しく使用しないと電気・安全運転の両面から大変危険です。取扱説明書にも記載していますが、ご購入前の参考になるよう、ここにも記載します。誤った設置と使用は故障や、最悪の場合発火の原因になりますが製品保証の対象外となり、損害賠償責任が発生した場合を除いて補償はできません。また故障の際の取り外しと再取り付けの費用は製品保証に含まれません。あらかじめご了承ください。

    下記は実際に事故や故障が起こった事例をもとに説明しています。

    ※ コンセントを使用した配線はお止めください。
    コンバーターの端子を改造し、AC100Vで使用するようなコンセントをお使いになる方がいらっしゃいますが、絶対におやめください。コンセントはあまり大きな電気を取れない構造であるうえ、極性の差し間違えにより大変危険です。やむなくお使いになる場合は、その電流容量にご留意ください。30Aの電源でも、10Aのコンセントなら10Aを超えると容量不足になり、コンセントや車両の配線を含めた不具合、発熱、故障の原因となります。

    ※ ケーブル類は極性と使用電流容量に注意して、正しく配線してください。
    例え接続機器の電流がコンバーターの出力より大幅に小さくても、機器側が故障するとコンバーターの最大出力電流が機器側に流れる可能性があります。このとき配線に使われるケーブルが余りに細いと発熱し、最悪の場合は発火の恐れがあります。特にケーブル類を延長されるときは説明書に記載のスペックに沿って元のケーブルより太くする、ヒューズを付ける、可燃物を配線上に置かない等の予防処置をしてください。設置・配線に不明な点があれば自動車や船舶の整備業者に工事を依頼してください。やみくもに配線すると故障のほか、事故や火災の原因になります。ボディアースは電気的にお勧めできないほか、接続機器、特に無線機類のノイズの原因もなるのでおやめください。

    ※ コンバーターの近くや配線上に電気を通す性質のものを置かないでください。
    コンバーターの端子や配線上でショートを起こす可能性のある、金属製や水分を含んだものは絶対に設置場所の近くに置かないでください。水産物、結露する冷凍食品、洗車用具、アウトドア用品や釣具、工具など自動車や船舶に積む機会の多いものは特に注意が必要です。また、ドリンクホルダーの近くや飲み物をこぼす可能性のある場所も避けてください。

    ※ 設置、接続と配線は念入りに、丁寧に、確実に行ってください。
    コンバーターは運転やエアバッグの邪魔にならず、通気が良く、水のかからない場所に確実に取り付けてください。コンバーターと接続機器のケーブルは圧着端子と絶縁テープを使い、確実に接続してください。接続不良は抵抗をもって発熱したり、運転中の振動でケーブルが外れたりしてショートの原因になります。また配線は誤って足などに引っ掛けることが無いよう十分注意してください。指定以外のネジを使うときは十分に安全を確認してください。長いと車両やコンバーター内部の配線や部品を壊し、短いと落下の可能性があります。

    ※ メンテナンスを励行してください。
    設置後も定期的に出力端子のネジの緩み、配線の劣化や異常、コンバーター本体の通気、近くに燃えやすいものや金属類、水分が無いことをチェックしてください。ネジを締めなおすなどのメンテナンスをするときは、必ず本体の電源スイッチを切ってください。

【無線機全般】防災連絡に使う無線機はどれが良いのですか?その運用について教えてください。

  • 今般、かつて無く防災意識が高まっていることから、多方面より非常時連絡用の無線機選定や運用についてご相談を承ることが増えています。そのときにしばしばお話しする内容を以下に抜粋します。

    【免許・資格不要の無線機】
    基本は数百メートル程度の距離で通話できる特定小電力無線です。
    遠くまで飛びすぎないことから混信を与え合うことが少ないので、非常時でも比較的チャンネルが確保し易く使いやすいこと、電波利用料のようなランニングコストが掛からないので備蓄時の無駄な出費が無いこと、操作がシンプルなこと、少ない乾電池で長時間の運用ができること、などが理由です。また医療機器に影響するような強い電波では無いので、病院でも使用が認められています。このため災害救護医療機器がある現場近くで使用できるのもメリットです。

    屋外の使用に向くのがデジタル小電力コミュニティ無線です。
    もともと野生動物の監視、徘徊や迷子の看視、要救助者の発見などを目的として考案された無線です。このため相手の位置情報が分かるGPS機能の搭載が義務付けられ、だれとでも通話できるよう、秘話機能はありません。0.5Wと出力が高く、障害物の無い平地なら2km程度通話できることもあり、多くの消防団で採用されています。GPSのおかげで通話相手の方角と距離が液晶上に表示されたり、無償のソフトを使って相手局の位置を地図上に表示したり、お互いを登録しあっておけば自分の無線機で相手局を送信させ、そのマイクで音を拾って応答が無い相手の周囲の様子を探るなど、防災連絡向きの特殊な機能も採用されています。屋内ではGPS信号が受信できないので、位置表示など一部の機能は使えなくなります。

    デジタル簡易無線登録局は数キロ程度の距離をカバーしますが、それだけに遠くのユーザーと混信しやすく、チャンネルが増えたとはいえ、人口が多い地域ではいざというときに空きチャンネルが見つけにくくなる懸念があります。近くであれば1W、2Wでも通話できるので、パワーを下げてお互いに混信を減らし、電池の持ちもよくすることができます。登録局は工場やマンションのような、特小トランシーバーではカバーできない場所に向きますが、使用前に簡単な届け出が義務付けられ、使っていなくても、1台当たり年間400円程度の電波利用料が発生します。医療機器の近くで使うときも電波障害を与えないよう注意が必要です。

    【アマチュア無線(免許資格必要)】
    アマチュア無線技士資格と無線局免許が必要なアマチュア無線も、昨今の災害時への危機感から、日本アマチュア無線連盟がガイドラインを定めて非常通信のプログラムを立てており、各地域の無線クラブなどでもネットワークを構築されています。免許を持つハムであれば、そのような通信ネットワークにボランティア参加できます。昨今の法改正で、アマチュア無線を非常時の連絡ネットワークとしてさらに積極的に活用してもよくなりました。
    総務省電波利用HP:アマチュア無線の社会貢献活動
    日本アマチュア無線連盟:非常通信
    とはいえ、非常時は免許が無くても無線機を使って誰でも通話して良いと勘違いされることがありますが、電波法上の非常通信はとても狭義なもので、非常通信を行ったら事後の届け出が義務付けられているほどです。目の前にさしせまった生命の危機があり、他に電話のような通信手段が無い限り、免許を受けた無線局(アマチュア無線、簡易業務無線免許局、タクシー無線…)を、免許人以外が、無線局の通信目的以外のために使ってはならないと定められていますのでご注意ください。

    【通話方式】
    携帯電話の普及で「無線通話はモシモシハイハイで話せる同時通話が便利」と思われる方が多いのですが、非常通信では「どうぞ、了解」式の交互通話が基本です。「多数が一度に連絡しあえる、情報をシェアできる、てきぱき用件だけ話す」が何より便利なためで、現場活動中の消防救急無線が交互通話であることが何よりの証拠です。「普段は同時通話、あるときは交互通話に切り替えて…」のように難しいことをご相談頂くことがありますが、非常時の厳しい環境の中で、使い慣れない無線機を、設定を切り替えながら運用することなどは普通の人にはまず無理な話です。

    【運用について】
    運用の練習とメンテナンスが何より一番簡単にできて大切なことです。

    ・近隣の町内会や消防団と打ち合わせ、緊急時に「このエリアでは、町内の捜索には特小のXからXチャンネル、避難所内連絡にはXからXチャンネル、配給関係はXチャンネル、消防団と避難所との連絡は登録局のXチャンネルを使う…」のように決めて統制をとっておくと混信を防ぎ、秩序だった通話ができるようになります。合同防災訓練等の機会に、この取り決めを元に通話練習をしたり、非常無線通信の最も優れたお手本の消防士さんに話し方のコツをコーチしてもらうなどしておくのもお勧めです。なお、非常通信の練習をするときは電波法で「訓練」を通話の頭につけるよう定められています。無線を偶然聞いた人が誤解して警察や消防に連絡することが無いようにするためで、「火災発生」「救急車を呼んでください」のような具体的な内容で通話をするときは必ず「訓練、火災が発生」「訓練、救急車を~」「以上で訓練を終わります。」のように通信してください。

    ・町内のイベントやボランティア活動などで、平時から積極的に無線機を使い、扱い方に日頃から慣れておくことも大変重要です。またこれは無線機の定期的なチェックにもつながり、故障しにくくなります。電気製品はていねいに使い続けることが一番良いメンテナンスで、使わずにしまっておくのがいざというときに一番不具合が出やすいものです。ゴムのアンテナやイヤホンマイクのスポンジ、ケーブルなどの樹脂も定期的に風に当てておかないと湿気を吸って加水分解し、いざというとき使えなくなる可能性があります。無線機器は乾いた日の当たらない、通気の良い場所で電池を外して保管してください。

    ・備蓄されている充電池や乾電池は特に痛んでいることが多いものです。電池は液漏れや過放電を避けるため必ず無線機から外して保管してください。電池類は無線機から外していても自然放電するのでバッテリーパックであれば定期的に充電残量を確認してください。但し充電しっぱなしもバッテリーパックの過充電から劣化しやすくなります。時々電源を入れて減電池表示が出るまで放電させてから、再充電するのがベストです。日頃のメンテを心掛けておかないと、いざというときせっかくの無線機が役に立たなくなります。